内向型の人は大勢の人がいる場所や、目まぐるしくやることが変わるような環境が基本苦手です。そしてそれは言い換えると会社組織そのものが苦手な傾向にあるとも言えます。
もちろん会社の規模や社風、職種にもよりますが、会社組織にいる以上、人と接すること、複数人で何かに取り組むこと、自分のやっていることを中断してでも他の事をやらなくてはいけないことなどが、日常的に、いやそれ以上に一日の中で何度となく発生します。
そしてこれら全て内向型は相対的に苦手とする部分でもあります。
今回のブログでは午前編、午後編の2回に分けて内向型な私が新卒すぐのころにあるあるだった会社での苦悩の一日を綴ってみます。※こちらでは午前編を綴っています
内向型あるある、同じように内向型の方にわかる!私もそう(もしくはそうだった)と共感してもらえると嬉しいです。
※今以上に若手は雑用してなんぼの空気感が強かったり残業が当たり前だったりの私の新入社員時代(2000年代初頭)のお話です
※心境なども新入社員当時の内向性MAXだった頃の私のもので綴っています
朝、駅から会社への道で先輩が前を歩いている
まずは朝。会社へ行くこと自体が当時は億劫でしたので、朝食も取らず限界ギリギリまで寝て(現実逃避、限界まで眠りの世界、ベットの中にいたい)、いい加減これ以上寝ていたら遅刻するというタイミングでようやく起きるというのが日常でした。
ということで家を出るまでにも行きたくない、でも行かねば、限界まで寝たい、いやもう起きねばなど葛藤があるわけですが、それを乗り越えなんとか会社の最寄り駅まで辿りついた私。
そこから会社までは徒歩5分程度の距離。
なんとなくまだ目覚めきっていないぼやっとした感じで歩いていると。
!!!
前に会社の先輩が歩いている。
そしてなんと。信号が赤に。これでは追い付いてしまう。
ああ、どうしよう。一気に目が覚めます。
さすがに追いついたら挨拶をせねば。でもそのあとどうする?
きっと社交的な人はこんな時、すっと雑談をスタートして先輩と話しながら会社へと向かうのでしょう。実際そんな感じで歩いている先輩と後輩良く見かけます。
ですが!私には無理です。
挨拶までは出来ますが、その後の一言が何も出てこず沈黙が始まるのが目に見えます。
しかも前を歩いているのはあまり年下に愛想の良くないO先輩。
普段から仕事上いたしかたなく話しかけても、「うん、それで?」といった冷たい反応が返ってくる方です。だめだ、挨拶した後の展開が悪いものしか想像できない。
ということで信号をまっすぐ行けば会社に着くのにわざわざ曲がり、遠回りをして私は会社へと向かうのでした。
午前中、お客さんへの電話ノルマ実に50件
そんなこんなで会社について私を待っていたのは電話ノルマ50件を午前中に終わらせる仕事。近々、業界の大型展示会がありそこに既存のお客さんを呼ぶという内容の電話です。
私の手元には電話するお客さんリストが用意されています。
そこには会社名、担当者名、今までのやり取りの履歴や社長や担当者のちょっとしたメモ(怒らせると所長を呼び出すので注意)などが記載されています。
※ちなみに当時はA3用紙にリストが印刷されて用意されていました
今みたいに顧客管理システムなども普及しておらず、エクセル管理だった時代です
さて、これはどうしたものか。
電話営業に慣れている方からすると、50件?そんだけで良いの?しかも既存客なら話もしやすいでしょう?となるのかもしれませんが。
私にとっては1件の電話をかけるのも大変です。
まず担当者にどうつないでもらうか。このリスト、担当者名は書いているけど役職などは書いていない。フルネームで「田中太郎さまいらっしゃいますか?」などと聞くのも変だな。
そして会社名田中商事、担当者田中太郎 と書いている、この人は社長なのか?それとも息子なのか? このリストではわからない!
実際この手の会社に電話して、「田中さんいらっしゃいますか?」と言っても「社長ですか?専務ですか?それとも奥様?」みたいに返されて、んー、わからん!社長で!みたいなこと何度もありました。
そもそもなんて切り出そう、ただ担当者に代わってと言っても警戒されて「どういったご用件ですか?」と言われがちだ。いつも●●の製品でお世話になっている株式会社●●と申します。製品をお使いいただいている田中さんいらっしゃいますか? うん、これなら怪しまれないかな。などなどと考えようやく1件目の電話がかけられる心理状況になりました。
実にここまでで15分程度時間を要します。
こうしてようやく電話がけをスタートさせるのですが、次のリストを見ると、そのお客さんどうやら最近、クレームをもらっています。大丈夫かな、今回はイベントに誘わない方が良いのでは。でも電話した結果を報告しないといけないし。えーい、仕方ない、電話だ。
50件と言っても実際には担当者が外出中などで展示会にお誘いする話ができるのは半分程度です。早い人だと1時間半とかで電話がけを終わらせるのですが。
あれこれと考え込むのが習性の内向型な私は午前中いっぱいを使ってようやく電話がけを終えるのでした…。
昼休み、何食べいく?いや、そっとしておいてほしい…
なんとか電話ノルマを完了し昼休みを迎えます。
ここに至るまでにかなり精神的に消耗している私。そんな私に先輩方はごく当たり前に声を掛けてきます。
メシどこいこっか。
なぜ昼飯をみんなで食べに行くのか。休憩時間なので自由に過ごせば良いのではないか。私は食事はほどほどに一人でゆっくりの時間を過ごしたい。
そう思っていても、当時の私の会社的には昼はみんなで食事に行くというのがごく普通で、断れない流れの中で私は先輩方と食事に向かいます。
また食事に行っても、人数分の水をつぎ、先輩より先に食べ終わらなくてはならず(謎)、あげく電話掛けだけでどんだけ時間かけてるのよ、とありがたいお小言までいただく始末。
昼休みだというのにますます疲れてしまう私なのでした。
午前編、終わりに
内向型社会人の苦悩の一日【午前編】いかがだったでしょうか。
新卒すぐの新入社員は何かと気疲れをするものではありますが、私の場合は内向性が相まって午前中だけでもぐったりと疲れ果てる毎日を送っていました。
しかも積極的に何かを行っての仕事疲れではなく、消極的にそして安全に物事を考え過ぎることによる気疲れと脳の疲れ。充実感のないぐったりを毎日経験していたのを覚えています。
引き続き次回は午後編にて内向型社会人の苦悩の一日を綴っていきます。
それでは今回はこの辺りで。
最後までお読みくださりありがとうございます。
コメント